
タックスリターン(確定申告)の基本
カナダでは毎年、自分でタックスリターン(確定申告)を行います。日本では会社が「年末調整」をしてくれるので、自分で確定申告をしたことがない人がほとんどだと思います。カナダでは原則、働いている人が自分で申告します。とはいえ無料のソフトが計算も提出もやってくれるので、身構えるほど難しくありません。収入が少なくても申告した方が得で、払い過ぎた税金が戻ったり、給付金を受け取れたりします。期限は毎年4月30日です。
そもそも何のための手続き?
カナダでは給料から毎月あらかじめ税金が天引き(源泉徴収)されています。この天引きは標準的な計算表をもとにした「概算」で、あなたの控除や、年の途中から働き始めたといった事情までは細かく反映していません。そのため結果的に多めに引かれていることがよくあり、1年分をまとめて精算する確定申告をすると、払い過ぎた分が戻ってきます(これを「還付(refund)」と言います)。逆に足りなければ追加で納めます。さらに、申告すると受けられる給付金もあります。
いつ・誰が
- 税年は1月〜12月。その年の分を翌年4月30日までに申告します
- カナダの居住者(働いている人を含む)が対象。収入が少なくても、ゼロでも申告する価値があります
収入が少なくても申告した方がいい理由
- 払い過ぎた税金が戻る(還付): 毎月の天引きが多めだった分が戻ってくることが多い
- GST/HSTクレジットがもらえる: これは消費税の負担を軽くするための給付金で、申告した人にカナダ政府が3か月ごとに振り込みます。申告しないと止まります(毎年7月に見直し)。新規移住者は、初めての申告の前でも初年度分を申請できます
- 学費を払った留学生などは、その分の控除(税の軽減)を受けられ、使い切れない分は翌年以降に繰り越せます
必要なもの
- SIN(社会保険番号)
- T4: 雇用主が出す1年間の給与と天引き額のまとめ(日本の源泉徴収票に近いもの)。2月末までにもらえます。複数の職場で働いたなら、その数だけ
- 控除に使う領収書があれば用意
申告のやり方
- オンラインが手軽: NETFILE(CRA公認のオンライン申告の仕組み)に対応したソフトを使います。Wealthsimple Tax など無料のものが多数あり、案内に沿って入力すれば自動で計算してくれます。受け取りを口座振込(direct deposit)にすると還付が早く届きます
- 無料で手伝ってもらえる窓口(CVITP): 自分でやるのが不安なら、無料のボランティア税務クリニック(CVITP)が使えます。利用できるのは収入が一定以下の人で、その目安は単身でおおむね年収 $35,000 以下(=これくらいまでの収入なら無料で手伝ってもらえる、という条件です)。学生や新規移住者も対象になりやすいです
- 紙での提出も可能です
ケベック州だけは「2本」申告(州による違い)
カナダで唯一、ケベック州の居住者は申告が2本になります。連邦(CRA・T1)と州(Revenu Québec・TP-1)の2つです。他州は連邦の1本だけ(州の税金も連邦の申告に含まれます)。ただ、多くのソフトは一度の入力で両方を自動で作ってくれるので、手間は見た目ほどではありません。
申告の流れ
- 2月末までにT4などの書類を集める
- SINを用意
- 無料ソフトで入力・送信(ケベックは連邦+州の2本)
- 4月30日までに提出
- 還付は口座振込で受け取り
注: 税率・期限・控除や新規移住者の細かい条件は変わります。申告前に公式で最新を確認してください。連邦の税金は CRA(個人所得税 https://www.canada.ca/en/services/taxes/income-tax/personal-income-tax.html /新規移住者向け https://www.canada.ca/en/revenue-agency/services/tax/international-non-residents/individuals-leaving-entering-canada-non-residents/newcomers-canada-immigrants.html )、ケベック州の分は Revenu Québec( https://www.revenuquebec.ca/en/ )が公式です。
よくある質問
カナダの確定申告(タックスリターン)の期限はいつ?
期限は毎年4月30日です。税年は1月〜12月で、その年の分を翌年4月30日までに申告します。カナダの居住者(働いている人を含む)が対象です。
収入が少なくても確定申告した方がいい?
収入が少なくても申告した方が得です。払い過ぎた税金が還付(refund)で戻ってくることが多く、消費税の負担を軽くするGST/HSTクレジットなどの給付金も申告した人が受け取れます。
ケベック州の確定申告は他の州と違う?
カナダで唯一、ケベック州の居住者は申告が2本になり、連邦(CRA・T1)と州(Revenu Québec・TP-1)の2つを申告します。他州は連邦の1本だけですが、多くのソフトは一度の入力で両方を自動で作ってくれます。
